■□銀河鉄道の夜@  間違った石の使われ方  2/24〜□■

私は石である。

 

私たち、石というにはいろいろと使われ方がある。崇めるのに使ったり、墓石として使用することもある。

時には、ストーンサークルのように未知な場合もある。

しかし、今回は最悪だ。どれにもあてはまらない。

私は名のある川の上流から下流に転がり、

それからはあらゆる所を転々として、ここにいるのだが、

いろんなところでいろんな経験をした。

しかし、こんなことは初めてだ。

なんでこんな生まれのいい私が人を殴るための道具として使われなきゃいけないんだか・・・。             

 

目の前に私の体が当たった男が倒れている。

どうやら血はでていないようだが、当たり所が悪く気を失っているらしい。

私を落としていった男は目の前に男を倒したことに満足したのかどこかへ行ってしまった。

私を置いていったまま。

「んん・・・・。」

男が唸った。

どうやらやっと目覚めるようだ。

はじめまして。精一杯書いていくんで大目にみてください。

 

■□銀河鉄道の夜A  彼は何も覚えちゃいない  2/25〜□■

いったいここはどこだ?

ここは見知らぬ部屋。しかしどこか懐かしい。

後頭部がずきずきと痛む。どうやらおれはなぐられたらしい・・・

ポケットを探ってみても、財布を盗られた形跡はない。

もしかして殴られてここに連れてこられたのか?

殴られた前後のことを思い返してみる・・・

まったく思い出せない!

いや、前後だけじゃない。全てだ!

自分のこと全てが思い出せない!

一切合切、忘れてしまった!

畜生!俺は一体誰なのだ?

 

部屋を見てみる。

傍らに本棚があり、そこには同じような種類の本がたくさん律儀に並んでいる。

「Murder」、「暗殺」などの単語のタイトルがひどく多い。

ようやくこれだけは思い出した。

そうだ、おれは殺し屋だ!

 

上着のうちポケットに入っていたスケジュール帳を見つけた。

ある日までばつ印が乱暴な字でしてあり、

そのばつ印がついている日に『任務』と書いてあった。

どうやら今日は任務遂行の日らしい。

 

どうする?

任務のことは思い出したが内容はさっぱり思い出せない。

まだ頭がずきずきする・・・

スケジュール帳で見つけたボスの番号に電話してみるか?

「もしもし。今日の任務を忘れちゃったんで教えてください。

ついでに自分はだれなのかも。」

・・・・

とても聞けねぇ

2日連続!こんなことは二度とないでしょう。

 

■□銀河鉄道の夜B 任務としてはふつーに終わりたい  3/23〜□■

うまれたことが間違いだったようだが仕方がない。

全てのものは産まれる場所が選べないんだから・・・

けれど、わかっているけど言いたい。

なぜもっといい人のところにうまれなかったのか!?

この殺し屋は頭も鈍く、なんで生きていられるのかが不思議なやつだ。

しかも任務は失敗されたかと思いきや、なんとか丸く収めやがる。

なんというラッキーボーイ。

おれたちはいつもハラハラさ。

我々任務たちはなるべくなら平凡におわってほしい。

危機なんてやめてくれ。

しかし、今度こそ失敗のようだ。

なにもかも忘れちまってる!

なにが『私の任務はなんでしたっけ?』だ!

そりゃあ、おれは宇宙の危機とかそういうやつらと違って

身分は人間でいう平民レベルだ。

つまり殺し屋にとっては平凡な任務。

別に身分は悔やんでない。

うまれたことに悔やんでる。

ターゲットは同じ列車に乗っていてもうすぐ来るというのに大丈夫なのか?

まだ携帯とタイマンして、電話しようか悩んでいる・・・。

記憶は失っても、性格は変わらないようだ。

 

おっと、ターゲットがきやがった。

ウワサをすればなんとかってやつだな。

気をつけろ、やつはなかなかの強敵だ!

 

まぁ、言っても無駄だろうけど・・・

サクサクっと進まないかなぁ〜

 

■□ 銀河鉄道の夜C さっそくドジってるじゃん 4/20〜□■

私はスパイ。峰不二子も顔負けのかわいさよ。

そりゃ目に入れても痛くないくらいよ!医学的にたぶん失明しちゃうけど。

そして有能。

映画みたいなドジもしません。

だから有能過ぎて命を狙われるのよね〜有能って憂鬱。

ってかおかしいわ。あの殺し屋は殺したハズなのに。

さっき窓から忍び込んで後からめっちゃ重い石をガツンと当ててやったのよ?

なのに生きてるなんて・・・とんでもなく運がいいのね。

なんで銃で殺さなかったって?そりゃあ重いからに決まってるじゃない。

けっこう重いのよ、あれ。スパイは素早さ命だしね!

 

けれど今回は正面からこのココナッツバズーカを食らわせてやるわ。

そう。するどいあなたならお気づきだとやつのターゲットはこのワタシ。

でもワタシは殺されるのを待ってるほど野暮な女じゃないのよ。

殺されるくらいならこっとから出向いて殺してやるわ。

『強くカワイイ女は先手必勝』

これ鉄則ね!

 

ドラマのようにドアを蹴飛ばして開けて殺し屋の部屋に入り。

携帯を前に腕を組んで悩んでた殺し屋にバズーカの標準を合わせたわ。

やつはただ目を丸くして驚くだけ。(それにしてももう意識が戻ってるなんて)

そして撃つ!ドカーンとね!

 

でっかいココナッツはやつの脳天直撃!やった!命中♪

でも殺し屋はあんまり応えてないみたい・・・。

そしてやつは口をもごもごさせながらしゃべろうとしてる。

「お、おまえは・・・・・・!!!」

そう、ワタシはスパイ!あなたのターゲットよ!

「ダレだ・・・?」

あれれ?

 

もしかして間違ってたのかしら??

更新遅くてスイマセン!受験生なんで・・・(汗

 

■□ 銀河鉄道の夜D 別に必要ないときもある 4/29〜□■

ぶ〜ん

 

「あなたこそだれよ?殺し屋じゃなかったの?」

と、スパイが不思議そうに言う当然な疑問も当然だ。

「あぁ、おれは殺し屋さ。」

男の答えも当然だ。

「おれがあんたらを狙っていたかはもはや大した問題じゃない・・・」

と男が言いかけていると

「しかしあんたタフね〜わたしのバズーカ受けても平気なんて!

けど今度こそ死んじゃうわね。」

そしてスパイはもう一発打って見事殺し屋の腹に命中させた。

男は吹っ飛んだものの顔をしかめつつ立つ。

「ほんとタフだわ!」

スパイは悔しがり地団駄を踏んでいる。

 

「確かにおれはタフな男だ。しかし今はそんなのは問題じゃない。

この任務が失敗した(らしい)ことがボスにばれたらおれは消されちまう。」

と、男があんまり緊迫感がなさそうに言う。

「早くこの場から逃げなきゃ危ない!」

男はよろけつつしゃべっている。

「あら、偶然。わたしもあなたを殺せなかったからママに怒られるから今から逃げるところよ。」

 

さぁそろそろ私の出番だろう。

私はHAE。昆虫の中でもかなりしぶとくて多いやつらだ。

『The FLY』とか映画になるくらいのスターだ。2作も

私ははえ。幸薄き者たちの逃亡をを司るはえ。

殺し屋の部屋の窓辺に佇み、漂い迷う浮き草達が私を必要とするのを、ただ黙して待つはえ。

今、まさに今、彼らは決断した。

さあ、お逃げなさい、殺し屋とスパイよ

私の背に乗り、自由と逃亡の遥かなる大空へ飛び立つのだ!

 

私の思惑通り殺し屋はスパイを抱えて私のいる窓のほうに走り寄ってきた。

しかし私が見えなかったかのように素通りして窓の外に飛び出してしまったじゃないか。

やれやれ世話がやけるやつらだ。おまえらは飛べないし外は空の上。

そんなことまで忘れたのかい?殺し屋さん。

どれ、追いかけて背中にのっけてやるか。

 

さてと・・・・、と振り向いた私が見たのは

背中に白い羽を生やした殺し屋と

抱えられて興奮の色を隠せないスパイだった。

それにしてもものすごい早さだ。どんどん小さくなる。

早く追いかけないとおれのプライドが許さない。

 

ぶ〜んぶ〜ん・・・・

半端なくねみ〜

 

■□銀河鉄道の夜D いつの時代かどこの話か 5/27〜 □■

やれやれ、まったく面倒だ。

ほんとうに面倒だ。

 

おれは鉄道だ。

お客を目的地まで乗っけるのがおれの役目さ。

実は一口に鉄道っっつってもその中じゃおれは別格なんだ。

まぁ、今の人間にはわかんないだろうけど。

よくいろんな国がおれを取り合った。

今じゃ、ある国が戦争に勝って見事おれを手に入れたってわけだ。

いろんな戦争があった。

だからおれは休みたいのになぜそっとしておいてくれない。

 

殺し屋がすごい勢いで飛んでいったが、おれの所有者である国の兵隊どもが鉄砲を打ってる。

あんなに早いのに当たるはずがないだろう?

かえって打った玉が落ちてきやがる。

痛いっつーの!そこの若造、やめんかぃ!

 

しかしこいつらの意味のない攻撃も空を飛んでるやつらには少し効果があったようだ。

「きっとわたしの雇い主の兵隊よ!

 殺しを失敗したのに気付いて、わたしを殺そうとしてるんだわ!」

「いいや、きっとおれのボスのに違ぇねぇ。

 ぜってー捕まってたまるか!逃げ切ってやる!」

 

おいおい。

こいつらはただの警備兵だぞ?

しかもあんたらに何も出来ずに通らせる役立たず共さ。

しかし、どうやらこいつらの苦労もようやく叶ったらしくなにか落ちてくる・・・。

なんだ、ハエか。

あいつはいつもここで捕まっちまう。

どいつもこいつも役立たずだねぇ。

 

すっかりもう夜だからなんにも見えやしない。

だから鉄砲も当たりもしない。

しかしハエは落ちてくる。

万点の星々の中から。

まだ続くと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送