今日の会議模様

昨日書いたようなことを考えながら髪を切ってもらっている最中、突然夕立が降ってきた。雨は激しい勢いで、短時間のあいだにどっと降る。切り終わった後、僕は空を見上げた。雲がもくもくとわいている。高度3km、積乱雲。

「でも、全部を見たわけじゃないんだろう?」
急に声がした。振り返ると、一人のおじいさんがへんてつもない家の前に椅子を出して宙を見て座っていた。

「地球が丸いかどうかだって本当のところはわからない。」おじいさんは続ける。
「なんの話」
「きみの話だよ、
きよたか
「どうして僕の名前を知っているんだい」
「知っているからだよ。キミは全てを知った気になったのかぃ?でも、世界はキミが思うよりまだまだ広いんだ。」

おじいさんは二日酔いみたいにふらふらと立ち上がろうとしている。
「世界がコレだけと決めつけてしまうと、小さな大人になってしまうよ、
きよたか

椅子からやっとの様子で立ち上がると、おじいさんは空を仰いで儀式めいた動きをはじめた。
きよたか、キミは雨の降る仕組みを知っている。」
「知ってる」
「雪の降る仕組みも、ヒョウの降る仕組みも」
「知ってるよ」
「ふふん、面白くない子供だ。じゃあイワシは」
「は?」
「イワシの降る仕組みさ」
「なにを言ってる」
「なにってさっきと同じことを言ってるのさ。世界はキミが思うよりもまだ広いんだって」
「なにを・・・。」

気付くとおじいさんはもうどこにもいなかった。僕はイワシが降ったら生臭いだろうなとしばらく考えていると、様子を見ていたらしい少年を見つけた。

「キミ、イワシの降る仕組みを知っている?」
「仕組みは、竜巻説が有力だね、昔から史実や記録でもイワシやヒツジ、カエルやヘビなんかが降ってきたって話はけっこうあるらしいよ。」

コイツはどこからそんな話を仕入れているんだ。と少年の話を笑っているうちに、僕のむなしさはいつのまにか消えていた。

イワシまで降るんじゃしょうがないもんな。


という脳内会議の模様をお伝えしました。


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