墨田区両国は言わずとしれた相撲の町である
両国の人々をつぶさに観察してみると、
人々が両国橋の上などで相撲の力士の
『ソンキョの姿勢』に移る前のあの『シャガミの姿勢』をとって
ゆく川の流れを見つめている場面によく出会うそうだ。
墨田区から東にその数を増やしていたパンチパーマの人々が、
道端で何気なくよくとるシャガミの姿勢は、
両国界隈の力士たちの土俵入りに端を発しているのではないか
という説がある。
シャガミの方は千葉県に近づくほど重心が後方に移動し、
いわゆるウンチングスタイルに近いものに変形していく。
しかしこの両国あたりでは、背筋を垂直にのびた力士たちのとる
シャガミの原型をかなりとどめており、
プロの目から見ると「不知火型」と「雲龍型」と2つにわけることができる。
しかし、現在。
このシャガミの姿勢も新たなすわりによって絶滅の危機にさらされている。
それはペシャンコ座り。
字のごとくそのまま床に座ることである。
それも若者の間でかなり広がってきているが、
その原因は足腰の退化であるとする説が有力である。
シャガミ姿勢のつま先を使う体重のバランスが
足腰の退化によって支えきれなくなり
まず最初にかかとがつき
その後に尻がついたとされる。
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